「京都ならではのフードテック」をめざす連絡会議に参加

 8月29日(木)、「持続可能な循環型農林水産業を考える」をテーマにして、京都フードテック研究連絡会議の第1回セミナー&交流会が京都リサーチパークで開催され、当社も会員として参加しました。

 京都フードテック研究連絡会議は、京都府農林水産技術センターがよびかけて最近発足したものです。これは、こんにちの農林水産業の課題ーー労働力不足、消費者志向の多様化、気候変動の作物への影響、荒廃農地の増加、ブランド競争の激化、環境意識の高まり等にたいして、「京都ならではのフードテック」で課題の解決を目指すことを目的としています。

 では、「京都ならではのフードテック」とは何かというと

 ・小規模経営体が中心(少量多品種・高品質)
 ・和食文化(健康志向の高まりから世界的にも評価)
 ・特色ある企業や大学が集積(「知の利活用」が可能)
 という京都の地域的な特徴を活かしたフードテックということになります。

 そのため、京都フードテック研究連絡会議では、現場の潜在的なニーズの収集と把握を行い、大学や企業との連携で共同研究体制を構築し、地域ニーズに対応する研究開発と迅速な社会実装を行うことを活動内容としています。

 そのキックオフイベントとなった第1回研究会議では、第1部(セミナーセッション)で次のような講演が行われました。

 ア 基調講演
 「循環型農林水産業の実現へ!~ゼロカーボンの視点から~」
   京都大学工学部 教授 沼田圭司 氏

 イ 話題提供
  1「持続可能な漁業について~海洋センターでの取り組み~」
    京都府農林水産技術センター海洋センター研究部長 宮嶋俊明 氏

  2「閉鎖型環境循環アグリシステムについて」
    株式会社未来食研究開発センター 取締役 武田征士 氏 、

 第2部(意見交換・交流会)では、参加者がいくかのグループに分かれて、15分ごとにグループを移動しながら話し合う「ワールドカフェ」方式で、お互いの技術やこれからやりたいことを発表し合い、意見交換しました。

 当社としては、基盤技術であるSOFIX(土壌肥沃度指標)について説明するとともに、土づくり×養生で地域活性化をはかろうという構想についてお話しました。 府の農林水産技術センターや大学の先生のなかにはSOFIXのことをご存知の方もおられて、大変ありがたかったです。

 今後とも、こうしたプラットフォームにも積極的に参加しながら、土づくりをつうじて地域活性化に貢献していきたいと考えます。

台風により延期⇒【予告】当社代表が三重短期大学地域連携講座で講義

 テーマは、「持続可能な未来社会の可能性切り開く有機農業や”農”的な市民生活」です。

 農業就業人口の大幅減少・高齢化、農薬・化学肥料の多用による土壌の疲弊、猛暑などの気候変動による農産物の成育不良、農薬・化学肥料・燃料等の高騰などがすすむなかで、プロ農家のなかでも、より良い農産物の生産や地域活性化をめざして有機農業や循環型農業を取り組む動きが強まっています。政府や自治体も「みどりの食料システム戦略」などで、これらの動きをバックアップしています。

 また、農家でない一般市民のなかでも、東日本大震災、コロナ・パンデミック、気候変動、ストレスフルな生活を経験して、「大量生産・大量消費」の持続不可能な社会、ライフスタイルに疑問を持ち、「農的生活」を志向する人々が増えています。

 今回は、そうした動きを、いくつかの具体的事例をもとにして紹介し、それらが持続可能な未来社会へとつながっていく可能性について参加者とともに考えます。

 なお、有機農業を取り組むプロ農家の事例のなかでは、SOFIX(土壌肥沃度指標)技術を活用した事例も紹介しています。

 三重短期大学地域連携講座は、どなたでも参加できます。参加申し込み等は、下記の三重短期大学地域連携センターまでお問い合わせ願います。

 ・演題:持続可能な未来社会の可能性切り開く有機農業や”農”的な市民生活
 ・講師:松田 文雄
     (ソイル・コミュニケーション合同会社代表社員、奈良女子大学特任教授)
 ・日時:2024年8月31日(土) 13時30分~15時00分
 ・場所:三重短期大学 校舎棟4階41番教室
 ・案内:大畑 智史(法経科 教授)

〒514-0112 津市一身田中野157番地
三重短期大学 地域連携センター
(TEL)059-232-2341(FAX)059-232-9647
(Email)232-2341@city.tsu.lg.jp

三重短期大学地域連携講座のページ