SOFIX分析とMQI分析のパターン判定の表記を8月1日から改訂

 株式会社SOFIXは、2023年8月1日以降、「SOFIX (土壌肥沃度指標) 分析のパターン判定・評価」および「MQI (堆肥品質指標) 分析のパターン判定・評価」の表記を変更することを7月27日、同社のホームページで発表しました。

 評価方法・評価基準に変更はありませんが、評価の表記が下記の表1、表2のように変更となります。

 ソイル・コミュニケーション合同会社にご依頼いただいた分析についても、8月1日以降のご依頼分については同様の変更をいたします。

<改訂理由>
 株式会社SOFIXでは、総細菌数が2億個/g以上の土壌をSOFIX土壌として認定しているため、改訂前のパターン判定のB評価以上を認定しておりました。
 しかし、「A評価以上を認定」という形に変更したいという思いから、パターン判定の表記を改訂することとなりました。

 詳細については、株式会社SOFIXから発表された「パターン判定の改定について」をご確認願います。

 引き続きSOFIXのご活用をどうぞよろしくお願い申し上げます。

圃場の健康状態:耕作放棄された果樹園復活プロジェクト進捗②

 福岡県朝倉市で取り組まれている耕作放棄された果樹園の復活プロジェクト(クラウドファンディング)を取り組んでいる原田淳一さんより、最新の進捗レポート(その2)を頂きましたので、ご報告します。

 クラウドファンディングは、250万円の目標に対して、7月24日午後11時30分現在、76,000円(7人)にとどまっています。このプロジェクトに共感いただける方は、下記よりご協力をお願いします。
 【朝倉市烏集院新立の山の段々畑の復旧(CAMPFIRE)】


進捗レポート(その2): 圃場の健康状態

 最初の写真は、山頂の柿畑だった畑をバックホーで耕起している様子です。

 途中に雨が降り、深く掘り過ぎたこともあり、泥濘に嵌りキャタピラーが外れてしまいましたが、直して頂きました。

 細い竹や茎の堅そうな保水力が低そうな草が生えてます。

 教訓1 雨が降った後は作業しない。
 教訓2 作業前にキャタピラーにグリースを挿す(始業点検)

整地中の柿畑

 次の写真は、柿の木が蔓などで覆われ土砂崩れと石が散乱、草が育ってない状態です。

荒廃した柿畑

 次の2つの写真は、現役の柿畑と桃畑です。

 現役の柿畑と桃畑は保水力が高そうな良い草が育ってます。

 これから梅雨があけると晴れた日が続きますので地表の乾燥と水分補給のために適度な草が必要です。

 SOFIX農業推進機構時代から相談に乗って頂いていたソイル・コミュニケーション合同会社の松田代表が、土壌の健康状態と対策案を研究いただけるとのことで、保水力が高い草が生える最適な圃場を目指す上で心強く思っております。

現役の柿畑
現役の桃畑

土砂で埋もれた農道を開通させる:耕作放棄された果樹園復活プロジェクト①

 6年前の九州北部豪雨災害で被害を受け、耕作放棄された果樹園を復活するプロジェクト(当サイト7月15日付新着情報参照)をすすめている福岡県朝倉市の原田淳一さんから、最新の進捗状況をお知らせ頂きました。

 6年前の豪雨災害で、果樹園内の農道が土砂で埋もれていた場所をユンボで土砂を除去して、なんとか道路をきりひらきました。以下、原田さんからのレポートです。


 今回の大雨ですが、被災された方、心よりお見舞い申し上げます。

 朝倉市烏集院(うすのいん)地区は、大したこと無くてホットしております。

 我が家は用水路が細く、例年床下浸水するのですが、今年は簡易浄化槽に雨水が入り込み満タンになった為、急遽汲み取りに来ていただきました。

 晴れた昨日、ユンボを入れて公衆道路上の土砂を撤去、開通しました。(左が開通前、右が開通後の写真です。)

 クラウド・ファンディングの返礼品として予定しているハウスのシャインマスカット及びいちじくは大した被害も無かったそうで、8月に入ったら出荷できるだろうとのことです。

土砂に埋まった農道(公道)
ユンボで土砂を取り除く

 原田さんの果樹園復活プロジェクトを応援するために、クラウド・ファンディングを実施中です。ソイル・コミュニケーション合同会社としても、持続可能な農業を実現するためにの活動の一環として、原田さんお取り組みを少しでも多くの方に知って頂き、応援していただきたいと思っています。

 共感いただける方は、下記より応援をよろしくお願いします。

 https://soilcom.net/archives/2260

耕作放棄された果樹園復活のプロジェクトを応援してください

 福岡県朝倉市で、高齢化と担い手不足、九州北部豪雨災害の影響で耕作放棄された果樹園を復活し、「美しい風景と美味しい果実を後世につなげたい」というプロジェクトが進んでいます。
 この果樹園は、2017年の九州北部豪雨災害の影響によって土砂崩れが何カ所もあり、道路が寸断され、柿の木と雑草、蔦がごちゃごちゃになっています。そのため、バックホーなどの重機を入れての復旧工事が必要ですが、そのためには莫大な費用をクラウドファンディングで集めようとされています。復旧工事は今年の10月~11月に実施し、12月には桃、柿、すももなどの植付を予定しています。将来的には、一般の人がこの果樹園で栽培や収穫の体験もできるようにしたいという構想です。

 このプロジェクトを進めているのは、当社が大変お世話になっている福岡県朝倉市の原田淳一さんです。朝倉市のご出身で、大阪で約34年間、国際物流の仕事をされたのちに、2018年に高齢のご両親が住む朝倉市に戻られました。大阪時代にSOFIX診断士の資格も取得され、果樹園復興後に土壌診断も検討されています。

 朝倉市に限らず、耕作放棄地はいま全国で急速に広がリつつあります。耕作放棄地はまわりの農地にも悪影響を与えるのみならず、さらに広がれば日本の食料生産の根幹を危うくしかねません。原田さんの果樹園復興のプロジェクトを応援するため、一人でも多くの皆さんのご支援をお願いします。

https://camp-fire.jp/projects/view/680030

学校校庭の芝生化と有機農業を通して炭素貯留・低炭素社会の実現を目指す神戸学院大学プロジェクト

 7月4日、神戸学院大学で、「土壌中の炭素貯留による低炭素社会の構築のための学校校庭の芝生化と有機農業の推進」というテーマの研究プロジェクトの会議が開催されました。この研究プロジェクトは、同大学の現代社会学部の菊川裕幸講師が研究代表者となって、神戸市の「大学発アーバンイノベーション神戸 研究費助成」事業の支援を受けて、2022~2023年度に取り組まれています。

 この研究プロジェクトが目指す最終目標は、「学校の校庭の芝生化」と「農地への有機肥料の施用」によって土壌への炭素貯留量を増やすことと、それを数字で「見える化」することです。このことによって、神戸市の「地球温暖化防止実行計画」で打ち出されている二酸化炭素吸収源対策を実現することを目指しています。当社も、このプロジェクトに参加して、堆肥や土壌の分析をすすめており、これらを通して低炭素社会の実現に貢献できればと考えています。

 7月4日の会議では、この間取り組んできた、学校給食の残渣や地域の有機資源である竹チップを使った堆肥製造の試験で得られたデータについて議論を深めました。

 本研究プロジェクトでは、今年度末へむけて、引き続き学校の校庭の芝生化による炭素貯留効果等について研究を進めていく予定です。  

【写真は、竹チップや学校給食残渣を使った堆肥製造試験】