シンポジウム「食を守るために今、私たちにできること」を開催しました ~日本の食と農業の未来を深掘りする
2026年10月31日(土)、積水ハウス奈良支店(京都府木津川市)を会場に、シンポジウム「食を守るために今、私たちにできること」を開催いたしました。当日は会場とオンラインを合わせて約80名の皆様にご参加いただき、日本の食料安全保障や農業の現状、そして私たちが日常の食卓からできることについて熱心に耳を傾けていただきました。
本シンポジウムでは、マクロとミクロの双方の視点から、日本が直面する食の課題に迫りました。
マクロの視点からーー食料安全保障へむけ地域から”本物”を支える仕組みづくりを(鈴木先生)
基調講演の第一部では、東京大学特任教授・名誉教授の鈴木宣弘氏にご登壇いただき、「令和の米騒動」の背景にある歴史的経緯や、米価の暴落、農業予算の縮小、そして化学肥料や種子をめぐる海外依存のリスクについて警鐘を鳴らしていただきました。鈴木氏は、安全保障の議論に食料が入っていない現状を「異常」と指摘し、生産者と消費者が支え合う関係づくりや、学校給食を起点とした有機・地場産食材の導入など、地域から本物を支える仕組みづくりの重要性を強く訴えました。

ミクロの視点からーー「科学と数値」に基づき生産性と環境保全を両立させる有機農業のアプローチを紹介(久保先生)
続く第二部では、立命館大学特任教授の久保幹氏より、土壌微生物の働きをDNAレベルで数値化する土壌診断技術「SOFIX」を用いた土づくりと、地域循環型農業の可能性についてご講演いただきました。久保氏は、有機=ミネラル豊富とは限らないという科学的な分析結果を示しながら、「経験と勘」に頼りがちだった有機農業を「科学と数値」に基づいて再現性を高める重要性を解説。地域の有機資源を活用しながら、生産性と環境保全を両立させる具体的なアプローチが紹介されました。

対談と質疑応答ーー有機農業の出口や家庭菜園の課題、一人一人の行動の大切さを議論
その後に行われた鈴木氏と久保氏による対談および質疑応答では、家庭菜園での土づくりや有機栽培の課題、さらには直売所や給食以外の「出口」の重要性について活発な意見が交わされました。
また、ドラゴンボールZなどの脚本家の小山高生氏からもビデオメッセージをいただき、食べ物に対する意識を深め、一人ひとりが行動を起こすことの大切さについて温かいエールが送られました。
当日の内容は、参加された方々からも「マクロからミクロまで一度に聞ける貴重な機会だった」「SOFIXによる土づくりや学校給食の大きな受け皿としての可能性に感銘を受けた」「今できること、食べるものから意識していきたい」など、多くの声をいただいております。


1週間限定でアーカイブ配信をおこないます
会場にお越しいただけなかった方や、もう一度じっくり内容を見聞きしたいという方に向けて、11月末まで限定のアーカイブ配信を実施いたします。ぜひこの機会にご視聴いただき、日本の食の未来について一緒に考えてみませんか。
■アーカイブ配信の案内
- 販売期間 2026年11月7日(土)〜 2026年11月14日(土)23:30まで
- 視聴期間 2026年11月7日(土)〜 2026年11月30日(月)23:59まで
- 申込方法 下記のPeatixからチケットをご購入後、「視聴ページ(オンラインイベント会場)」にて、YouTubeの限定公開URLが表示されます。期間中はご自身のタイミングで、何度でもご視聴いただけます。 Peatix 申込ページ
■参加者の声(一部抜粋)
- 「日本の農業について、マクロからミクロまで一度に聞ける場はとても貴重な機会でした。」
- 「鈴木先生のお話を伺うたびに日本国民の危機意識をもっと広めなくてはと思います。久保先生のお話も、具体的な数字で有機JASも含めた野菜の栄養素の低下、土壌の栄養素、微生物の話など大変勉強になりました。」
- 「生産者にとって安定した販路がいかに大切か、そして未来を担う子どもたちの学校給食がその大きな受け皿になり得るというお話に強く感銘を受けました。」
- 「SOFIXによる土づくりのお話、大変ワクワクしながら聞かせていただきました。収穫量を落とさず、虫に食べられにくくなり、草も生えにくくなるという夢のような有機農業の仕組みが、さらに日本中に広がることを期待しております。」
- 「鈴木先生、久保先生のお話は、私の周りの人にも是非聞いてもらいたいと思うものでした。」
- 「今できること、食べるものから意識していきます。」

左から小笹千由紀(実行委員会事務局・LLP TELLUS)、松田文雄(実行委員長・奈良女子大学/ソイル・コミュニケーション合同会社)、鈴木宣弘先生、久保幹先生
