有機農業と「農的な生活」が切り開く持続可能な未来社会の可能性ついて語り合う――三重短期大学地域連携講座

 当社代表の松田文雄が2024年11月30日、津市立三重短期大学の「地域連携講座」.で、「持続可能な未来社会の可能性を切り開く有機農業や”農”的な市民生活」をテーマに1時間半お話をさせていただきました。この講演会は8月31日に開催予定でしたが、台風のため急遽延期となり、3か月遅れでの開催となりました。約50人の方々に参加頂きました。

 講演では、まず最初にコメ価格の高騰などに象徴される日本の農業が抱える課題にふれたうえで、新たに注目をあびている有機農業とは何かを明らかにしたうえで、その土づくりの指標となっているSOFIX(土壌肥沃度指標)についても説明しました。

 最近の動きとして、プロ農家のなかで、より良い農産物の生産、消費者との連携、地域活性化をめざして有機農業や循環型農業を取り組む動きが強まっていることについて触れたうえで、その具体的事例として、ファーム&ガーデンIGAさんと福岡県朝倉市の果樹園復活プロジェクトの取り組みを紹介しました。
 
 同時に一般市民の中でも、東日本大震災、コロナ・パンデミック、気候変動、ストレスフルな生活を経て、「大量生産・大量消費」の持続不可能な社会、ライフスタイルに疑問を持ち、「農的生活」を志向する人々が増えていることについて触れ、具体的事例として、NPO法人京都土の塾やよしの農林業週末塾などの活動を紹介しました。

 そして、プロ農家の有機農業の取り組みや一般市民の「農的生活」の活動は、「社会の主流とならないまでも、社会のサブシステムとして、確実に大きなウネリとなり、社会にたいして大きなインパクトを与えている」として、これらが、「持続可能な未来社会へとつながっていく可能性はあるのかを皆さんと一緒に考えていきましょう」と呼びかけました。

 講演後、参加者の皆さんとともに活発な質疑応答やディカッションをさせて頂きました。